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“SOUL”的陸上競技活動録

早すぎる2014年短距離スパイク展望

 たまにはスパイクのこと書きます。

 陸上スパイク関連の生地に関してはご閲覧いただいている方も多く、通販系以外ではそんなに情報が流通していないことが私のブログのアクセス数を見てもよくわかります。

 昔、男子400m日本記録保持者の高野進は言っていました。

 『スパイクはスタートラインに立った時の唯一の相棒』だと。

 91年東京世界陸上前、リロイ・バレルに敗れたカール・ルイスはこう言いました。

 『世界記録を出すために1gでも軽いスパイクが欲しい』と。

 
 何を履いても速い人は速い。こう言う人もいます。

 
 でも、せっかく陸上を始めたんです。チームスポーツではなんとなく空気を読んで周りと同じグレードの用品を使って本当はあんなモデルやこんなシューズが使いたいと思う人も多いでしょう。

 陸上競技は多くが個人種目です。自分を盛り上げ、記録を目指すのは自分を高ぶらせる練習、努力、そして道具です。

 その中でもスプリンターにとって一番の武器はスパイクなのです。

 だからスパイクにはもっとこだわってもいいと思います。

 選んだスパイク一足で接地・スイング・蹴り出しが変わったりするものです。

 
 2013年はアシックスが一般モデルにカーボンを使用した高速モデル『サイバーエッジ』、ミズノは原点に戻ったプレート傾斜の高い高反発モデル『クロノブレイク』を発売しました。

 どちらもメーカーらしさ(いわゆる誰もが同じモデルを履いていた時代)に戻ろうとする姿勢が少し形になった年ではないのかなと思います。

 そんな中で世界は一つ変化を訪れ、日本のメーカーに衝撃が走りました。

 それはアディダス社製のスパイクです。

 高反発、超軽量の『アディゼロプライムSP』をはじめ、軽量にして剛性の高いプレート仕様のSP・アクセレータ・フィネスの3モデル。

 ロンドン五輪をはじめ、海外ではアディダス社製のスパイクを使用するスプリンターが急増しました。

 日本では販売店が限られているため、入手に困難した人も多いと思います。
 
 トップモデルの流通のみでまだ日本での市販拡大が難しかったのはここ2年のお話。

 2014年はエントリーモデルからフィールドモデルまでプロダクト数を海外流通と同じになり、本格的に日本のスパイク市場に参入します。

 アディダス社製のスパイクの良さは軽さもさることながらストレスのないフィット感。そしてプレートの強さにあります。
 
 残念ながらラストが海外仕様なので縦に長く、サイズ選びに困るのが難点ですがこれらが改善されればより多くの選手がアディダス社のスパイクを使うことになるでしょう。

 今まで日本がこだわり続けていた『簡単な着脱』を目的にしたベルトフィッティング、高速移動に合わせたフラットなプレート傾斜、『挟み込む』ことで安定させるヒールカウンターなど、当たり前とされてきた設計を大きく削ぎ落とし、

 『シューレースのみ』でもぶれない頑丈なアッパー設計、高反発かつ負担のすくないプレート強度、『包みこむ』ことでアキレス腱にも優しいヒールサポート。これが海外のスタンダードになりつつあります。

 
 その刺激を受け、2014年は軽量、硬質プレートといったまさにアディゼロプライムSPのようなスパイクがアシックス・ミズノからそれぞれリリースされます。

 先に発表されたのはアシックスの『ソニック・スプリント・エリート』

 
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 一番左上です。

 圧着メッシュを用い、ベルトフィッティングを除いて軽量化を図ったモデルです。サイバーエッジとほぼ同じプレートなので中央部にカーボンを使用しています。ベルトフィッティングのサイバーエッジよりアッパーが馴染みやすい次世代トップモデルです。付属ピンは8mmですが7mmの方が相性がよさそうです。

 ミズノは実物を拝見しましたがまだ未発表なので伏せときます。同じく圧着メッシュを使い、プレート強度はアディダスを参考にしたというスプリント専用モデルです。

 この2つにアディダスのアディゼロプライムSPを含めた3モデルが各社2014年のフラッグシップモデルになるでしょう。

 来年もニューモデルから目が離せないですね。

 




 最後に

 私はあくまで情報と経験でしか話せないのでたまにくるスパイクに関しての質問は時によって答えかねる場合があります。どうぞご了承ください。
# by soul-tfc | 2013-08-21 00:51 | 陸上スパイク

趣味で短距離やる人のアキレス腱断裂記リハビリ編4

 右アキレス腱を断裂してから358日目に入りました。

 
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 断裂後もフルタイム勤務、庶民的な医療機関、一般的なリハビリ方法・・・全て標準的、もしくは標準以下の環境の下リハビリに取り組んできました。

 一度症状をおさらいしますと

 障害名;右アキレス腱断裂(腓腹筋下部筋腱移行部位)

 治療方法:保存療法

 ギブス固定期間:1ヶ月

 装具着用期間:2ヶ月

 右ふくらはぎ周囲変移:37cm(断裂前)→31cm(断裂2ヶ月目)→35.5cm(現在)。

 
 ゼロからの膝下筋力回復によって左足とは完全に形状が変わってしまいました。腓腹筋下の引っかかりでまだ完全に力が入るわけではないですが、偏っている感覚はほとんどないです。

 相変わらず朝一は階段を下りるときに踵部分に痛みが出ます。1日のうちにも何回かマッサージをいれないとすぐにアキレス腱が固くなってしまい、バランスに支障がでたりもしますがトレーニング時・リハビリ時にはほとんど走っていても問題ないです。

 
 7月からスパイクによる300m走・スタンディング走などが可能になり、8月10日(断裂後340日経過)でスタブロを蹴って50mまで走れるようになりました。
 
 常に不安として残っていたスパイクとスタブロ、この二つが達成できたときの嬉しさ、安堵は計り知れません。それでも再断裂の恐怖と本数をこなせない後遺症にはまだまだ悩まされています。あと1年くらいは続くでしょう。

 それでも希望を持ち続けたことによる精神面での成長は大きかったと思います。

 あとはサプリメントには本当に頼りました。グルコサミン・アミノ酸・タンパク質・コラーゲンなどなど。

 試したブランドはグリコ・アミノバイタル・DNSが中心です。

 特にグリコ・パワープロダクションのサプリメントは本当に質も価格もよく、ジョイント系サプリとホエイ系サプリは毎回買わせていただいております。

 カーフサポーターではコンプレスポーツとCEP。着圧の強さと素材、この2つにこだわった性能は間違いないです。

 
 来る8月24日土曜日。100mに復帰します。

 
# by soul-tfc | 2013-08-19 01:29 | アキレス腱断裂

趣味で短距離やる人のアキレス腱断裂記リハビリ編3

 
趣味で短距離やる人のアキレス腱断裂記リハビリ編3_b0180135_18354.jpg

 
 右アキレス腱が断裂してから10ヶ月が経過しました。

 腱が硬いのが気になるのは寝起き直後くらいで出勤時には特に走っても気にならないくらいの感覚になりました。

 ただ、それらは足首を90度以上屈曲すると必ず腱が突っ張る・ヒラメ筋までまだ筋動員が働かないなどが前提で極端な痛みや走行困難にはならない程度の回復と表現したほうが適切でしょうか。

 写真のとおり、まだまだこれだけの筋力の差がみられ見た目の不格好さが目立ちます。正面から見ればそこまで差はなくなったと思いますが、後ろからみればまだまだ全然ですね。

 リハビリ内容は変わらず、アイソメトリックから左右のバランスを意識しての走り込みなどが中心です。直線では調子によって走れたり走れなかったりなので主に坂を使ってトレーニングをしています。

 先日、バウンディング走を恐る恐るやってみましたが、弾むどころか蹴り出しが空回りしてとてもバネを使っているとは思えない感覚でした。恐怖心はないのですが、本能的に脚が瞬発動作を避けているようです。

 7月になりました。目標とする8月末復帰まで本当に時間がありません。

 次のリハビリでなんとかスパイクを解禁したいものです。故障併発に気をつけながらまだまだコツコツがんばります。

 
 PS.

 しばらくお休みしているスパイク話ですが、着々とネタが集まっております。来年は圧着メッシュのアッパーと超軽量プレートがキーワードになりそうですね。

 
# by soul-tfc | 2013-07-01 01:19 | アキレス腱断裂

趣味で短距離やる人のアキレス腱断裂記リハビリ編2

 右アキレス腱断裂から8ヶ月が経ちました。
 
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 3ヶ月前とあまり変わりませんね。。。

 ただ、筋力は少しずつではありますが戻りつつあり、3ヶ月前と変わったことはトレーニングシューズでのスプリントドリルから6割程度の流し、インターバル(100m〜150mを数本)などがこなせるようになったことです。

 3月末にはハーフマラソンも完走できました。ゴール後に嬉し泣きしたのは中学時代に市内大会100mで初優勝したとき以来です(笑)

 と書いていると回復が順調な感じですが、相変わらず足首から上の筋力・バランス感覚は非常に不安定で静止状態からのつま先立ちは割とこなせますが、切り返し動作を伴うような加速をつけてのつま先接地では足首が負けてしまい、衝撃を受け止めることができません。

 レスポンスがきかないというべきでしょうか。一度強制的にクッションが働き、力が完全に逃げてしまいます。短距離でいえば致命傷というべき状態です。

 ここから先が思うように回復(現状維持ならここでほぼ完治といえるでしょうが、私は短距離種目に戻りたいのです。)していきません。当たり前といえば当たり前ですが。。

 また、別の故障も増えてきました。持病の坐骨神経痛が悪化しさらに右膝に違和感、左大腿部は無意識にバランスが崩れているせいか先日にはドリル中に筋膜炎発症など。。。

 無理して走っているといえばそうかもしれませんが、アイソメトリックをはさんでゆっくりとした負荷でのリハビリも継続しています。少しずつ瞬発系に慣れるために小刻みのジャンプも取り入れはじめました。

 ただ、トレーニング量のさじ加減にわからないことが多くリハビリ過程における筋疲労なのか黄色信号なのか自分のコンディショニングと対話しながら慎重にやっているつもりでもなかなかうまくいきません。これが結果的に故障などの過剰負荷によるダメージの結果につながってしまっているのでしょう。このあたりもここまでやって初めて気づかされるあたり素人丸出しのリハビリテーションです。

 さらにスタンディングのような足首にプレッシャーを与えるような動作はまだできません。いつになったらできるんだと常にヤキモキしていますが、毎日が我慢の連続です。

 
 もし私がこの足で飯を食っているような競技者であればリハビリ経過や計画など綿密にサポートしてくれる環境があるかもしれません。

 しかし、残念なことにただ好きで短距離を走っているような趣味人には医者には現状でしっかり治ってると称され、その先のリハビリは自己責任となります。医者に通えど無理はできない、元に戻るのは難しいと保身に入るような話を聞くのはもううんざりです。

 だからこそ、今以上のリハビリに対しては常に自己肯定が全てなのです。絶対に治る絶対に走れると毎日自分に言い聞かせて過ごしているのが現実です。

 まだまだどのくらいまで元に戻るかはわかりません。リハビリもこれでいいかもわかりません。

 
 わからないことだらけで探り探りのトレーニングはまだまだ続きます。

 
 筋膜炎を起こしたので少し強度は落としつつも足首とヒラメ筋への刺激中心のリハビリに切り替えです。

 前途多難ですが8月に100mを走ることが目標!

 がんばれ自分!(笑)
 
# by soul-tfc | 2013-05-09 02:10 | アキレス腱断裂

やはり今季の注目はSP JAPANみたいですね

 
やはり今季の注目はSP JAPANみたいですね_b0180135_22504234.jpg

 昨年の展示会で一目見てから「あ、こいつが一番だな。」と感じさせてくれたアシックスのSP JAPAN。

 リニューアルプレートでフラット感があり中足部はほんのり入ったカーボンで固い仕上がり。つま先は屈曲性がありコントロール性も抜群。ピン配列も癖っけが少なく(もっと面でガツガツ接地感をもらいたい人にはちょっと物足りない?)シューレースのホールドもしっかりしていてこれならどの年齢層、レベルにも安心して使いこなすことができる1足だと思います。

 特につま先から伸びたこのフラットプレートは近年にないクオリティです。これはアッパーがしっかり前方から丸みを帯びつつ、余計な切り返しなしで包み込んでいるため一体感がアップするように工夫されているところもポイントです。JPソードを開発したチャレンジ精神は無駄ではなかったといえるでしょう。

 色んな方のブログ、ツイッターでも好評なようで私も当分履けやしないのにとりあえずいただけることになったのでこれを選ばせていただきました。

 アシックスのシューレースモデルは久々なのでしっかり走れるようになってから使うのが楽しみです。

 皆さまは自分の足がお気に召す1足は見つかりましたでしょうか?

 もうすぐシーズンインです。故障には気を付けて実りのある楽しいシーズンを過ごしてください。
# by soul-tfc | 2013-02-24 23:03 | 陸上スパイク



今は昔、陸上スパイクとか小物とか気まぐれに好きなこと書いてたブログ

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